結論を先に

リーマンショック前の高値の月から、毎月の終わりに同じ額を積み立て続けた場合と、高値の日に一括で買った場合を、FREDの日々の終値で数えました。

指数一括:高値を上回った日積立:入れたお金を上回った月
日経平均2015年2月19日(約7年7か月)2012年12月(66回目)
ナスダック1002011年1月3日(約3年2か月)2009年7月(22回目)
  • どちらの指数でも、積立は、一括より先に入れたお金を上回りました。 積立は高値より安い月にも買うので、平均の買値が高値より低くなり、指数が高値に戻る前でも、入れたお金を上回れます。
  • ただ、早いとは限りません。 日経平均では、積立でも入れたお金を上回るまで5年5か月かかりました。どの指数で、いつ始めたかで、大きく変わります。

数え方

  • 材料は、米セントルイス連銀のFREDにある日経平均(NIKKEI225)とナスダック100(NASDAQ100)の日々の終値です。
  • 一括は、高値の日(日経平均 2007年7月9日・18,261.98/ナスダック100 2007年10月31日・2,238.98)に買い、その値を終値で初めて上回った日を数えました。
  • 積立は、高値の月から毎月、その月の最後の取引日の終値で同じ額を買い続けたとして(高値の日に買ったわけではなく、1回目は高値の月の月末の終値です)、評価額が入れたお金の合計を初めて上回った月を数えました(安値の月より後で)。上回った後、2016年末までに入れたお金を下回った月はありませんでした。
  • 配当・手数料・税・為替は含みません(値段だけの指数です)。

一括と積立で、なぜ戻り方が違うのか

一括で買った場合は、買った値段が基準です。指数が元の高値まで戻らないと、プラスになりません。

積立の場合は、基準が動きます。下がっている最中も毎月買うので、買った値段の平均が下がります。安いところで買った分は、指数が高値に戻る前でも、入れたお金を上回る助けになります。これがドルコスト平均法です。

ゆるやかな谷の左側を人が下りながら同じ大きさの種を1つずつ置き、谷の右上ではもう1人が立ち止まっているイラスト
谷の底で買い続けた場合と、上で待っていた場合。持っている口数が変わる(絵)。

途中で止めた場合

同じ数え方で、評価額と入れたお金の比が一番低くなった月(日経平均 2008年10月・0.625倍/ナスダック100 2008年11月・0.672倍)に積立を止めて、そのまま持ち続けた場合も数えました。

指数続けた場合安値の月で止めて持ち続けた場合
日経平均2012年12月2013年4月(16回で止めた)
ナスダック1002009年7月2009年11月(14回で止めた)

この2つの指数・この時期では、続けた場合の方が、4か月早く入れたお金を上回りました。安値の月より後も、平均の買値より安い値段で買い続けたので、平均の買値がさらに下がったためです。続けた場合は、入れたお金の額そのものも大きくなっています(日経平均なら66回分と16回分)。もし下げがもっと長く続いていたら、続けた分だけ含み損の額も大きくなっていました。

一般論として ── 数字から読めること

ここから先は、データではなく私の整理です。

積立は、下がっている間に安く買えるぶん、指数が高値に戻る前に、入れたお金を上回ることがあります。リーマンの時は、2つの指数のどちらでもそうなりました。

ただ、日経平均の例では、それでも5年以上かかっています。積立なら早く戻る、と言い切れるわけではありません。下がっている最中に毎月買い続けるのは、明細を開くたびに含み損が増えていく時間でもあります。

だから、積立を続けるかどうかは、相場が崩れてから決めるより、静かな時に「どんな理由なら止めるか」を決めておくほうがいい、と私は考えています。毎月積み立てて持ち続けた場合に、始めた月でどれだけ差が出たかはほったらかし投資は、いつ始めても増えたのかで、3つのショックの下落率と戻りの日付はリーマン・コロナ・2022年 ── 下落率と、元に戻るまでの期間で数えています。

このサイトは、特定の金融商品を勧めも否定もしません。

一次情報(公式ソース)

本記事は情報提供であって、特定の金融商品の購入・契約をすすめるものではありません。過去の値動きは、将来の結果を示すものではありません。2026年10月時点の整理です。

—— 渋川 整